ひとり旅日記 ギリシャ

女ひとり旅日記 ミコノス ミコノスタウンとビーチ ギリシャの旅3

ミコノスタウンへ

ミコノス島到着!暑い!太陽のまばゆい光に目を細める。

無事、港に降り立ったものの、ここがどこなのかわからない。どこにもここが「オールドポート」なのか「ニューポート」なのか書いていない。看板がないのだ。近くの人に尋ねると「ニューポート」だと言う。ということは、まずオールドポートまでバスで向かい、さらにそこから歩いてミコノスタウンに行く必要がある。

頃合いを見てバスに乗る。バスは時刻表通り出発し海沿いを走った。車窓から見える海は青、エメラルドグリーン、水色・・・きらきら光り波が踊っている。

すごいなぁ…!

ずーっと海を見ていた。

間もなくオールドポートに着きバスを降りた。近くに高速船チケットの受取カウンターがある。ここで日本で予約をしていたチケット(あさってサントリーニ島に向かう分)を受け取った。

オールドポートからさらに右手に海を見ながら歩く。初めてのエーゲ海の島だ。なんという海の青さ、透明度・・・目が覚める鮮やかさだ。

小さな浜辺を通り過ぎると、丸いカーブを描く美しい湾の向こうに白い町が現れた。

ミコノスタウンだ!

目の覚めるような湾の青さと白い家々がまぶしい。とうとう来たんだ。ミコノスタウンに吸い込まれるように一歩足を踏み入れた。

こじんまりとした白い路地が網の目のように広がり、白い家にカラフルなペイントの窓枠やドアがアクセントになっている。どこを見ても絵のように美しかった。別世界だ。背中のバックパックの重さも、ホテルを探すことも一切忘れ、カメラのシャッターを切る。

そして気がつくと、わたしは予約したホテルの目の前にいたのだった。不思議なこともあるものだ。狐につままれたような気がしたが、こんな奇跡が起こってもおかしくない、夢の町のようにも思えた。

ホテルのチェックイン

美しいミコノスタウンの風景にホテルは溶け込んでいた。窓枠やドアは水色に塗られ白い壁によく映えている。中庭もありゼラニウムなどの花々も咲いていた。豪華なホテルではないが、明るくきれいでかわいらしい。わたしの胸は高鳴った。

フィリッピホテル 中庭側

予約票を出し受付を済ませる。応対してくれたのは高齢のご夫婦だった。通りからはわからなかったが、意外と部屋数のあるホテルだった。2階の部屋を案内される。途中通り過ぎたバルコニーは中庭に面しており、中庭の片隅に洗濯物を干すスペースがあるのを、わたしはチラッと目の端にとらえた。

かわいい部屋・・・!

落ち着いた雰囲気にまとめられている。ギリシャの国旗のような白と水色の外観からは想像できなかった。電気ポットと茶器、ティーバッグが用意されており、そのうちの一つはグリーンティー、なんと日本茶だった。思わず笑みがこぼれる。

窓からは石灰で固められた白い小道をはさみ、ギャラリー?が目の前に見える。

一休みし、軽装に身支度を整え、バスで10分のオルノス・ビーチへ向かうことにした。

オルノス・ビーチ行 バス逃す

ホテルはミコノスタウンのほぼ中央に位置する。よって迷わなければバス・ステーションまでは遅くとも10分以内には着くはずであった。しかし、ミコノスタウンはラビリンスでもある。方角はわかっているつもりでも、少し道を外れるだけでたちまち迷子になる。たかが数分の道に悪戦苦闘・・・。途中何人もの人に道を尋ねるも、簡単には行きつけなかったのである。

やっとのことでたどり着くも、すんでのところでバスを逃してしまった。チケット売り場のおじさんに「次のバスは1時間半後だけど?(どうします?チケット買います?)」とうながされ私はチケットを買った。待つ間バス・ステーション周辺を散策することにした。

幸いなことに周辺はいろいろ店がある。フローズン・ヨーグルトを食べてみることにした。値段が思ったより高かったが注文してみる。

・・・きれい。

思わず息をのむ。真っ白で、かすかに青みがかった雪のかたまりのようだ。その味は厳選された最高級の乳を使って作られたのだろう、濃厚でほんのり甘さはあるものの、さっぱりとして実に美味しかった。果物や甘いソースはなし。素材をメインに勝負をしている。ヨーグルトの奥深さに驚くとともに、どれだけの手間や時間をかけて作られたのだろう・・・そう思わずにいられなかった。

そして、みやげもの屋やスーパーをのぞいているうちに1時間半は過ぎていった。

オルノス・ビーチ到着

16:30頃だったが結構バスの乗客はいた。バスから降りるとすぐビーチが見えるので迷わず行ける。かわいいパラソルとチェアーが並び、こじゃれたタベルナが併設されている。とりあえずタベルナで尋ねてみると、チェアーに座ったらオーダーを取りに行く仕組みとのこと。居心地の良さそうな場所を見つけ寝転んでみた。

四角いパラソル

 

裸足になって寝転んでみる。波の音と潮風が心地よい。ハイシーズン前なのでチェアーは空きが目立つ。目の前を鞄売りの黒人のおじさんと水着売りの白人のお姉さんが何度も通り過ぎる。お姉さんは通るたび着ている水着が変わっている。

浜辺を歩いてみた。水は透明で美しい。透明なのはプランクトンが少ないから・・・わかっているけれど、見るたび感動せずにいられない。太陽にきらめく水は深みを増していくほどうっすらと青く色づいていく。

あー、脱力・・・。

近くで黒人の家族が遊んでいる。お父さんがおどけてわざと海の中でつまづき水中に倒れ水しぶきを上げた。子供たちは歓声を上げる。それを見てお父さんはまた水しぶきを上げる。

きれいな石をひろってみる。スズメがすぐ近くに飛んできた。人間をこわがらない。

そうこうするうちに、だいぶ日が傾いてきた。途中、距離は離れていたがタベルナのお姉さんにアイ・コンタクトしてオーダーを促したつもりだったが、とうとう彼女は来なかった。チェアー代も取られなかった。(後から考えると、四角いパラソルはそのタベルナの管轄外だったのかもしれないと思う)

冷たい風が吹き始めた。あんなに暑かった日中がウソのようだ。そろそろ帰ろうと思ったが、乾かしていた足にイヤな予感・・・。案の定、激痛が走った。つった足の砂をなんとか払い靴をはく。帰りのバスの時間まで余裕はあった。カプチーノを飲もう。

ビーチから退散し、近くの飲食店に入った。まだ夕飯前の時刻だろうと思ったが、とりあえずカプチーノ一杯の注文でも構わないか尋ねると大丈夫だとのこと。温かいカプチーノで生き返った。頃合いをみてウェイターにミコノスタウン行のバス停はどこか尋ねた。

再びミコノスタウン

バス・ステーション近くのスーパーで買い物をした。ホテルに戻る途中でギロピタ屋を通り過ぎる。あ、ここはガイドブックに載っていたなと思い、チラッと店内をのぞくとスタッフたちがハーイ!と明るく手を振る。ちょうど夕飯時だ。本当ならばここで小腹を満たしたかったが、お腹は空いていない。運動しすぎるとあまりお腹が空かないのと同じ原理だろうか?

いったんホテルに戻り、オールドポートの方角に向けて歩く。途中、ミコノスタウンの夕暮れがあまりに美しいのでしばらくウォッチングした。

ミコノスタウン 夕暮れ

 

インターネットカフェは携帯端末の普及により激減しているが、まだ一軒営業していた。2階にその店はあり飲食スペースが併設されている。しかし意外や混雑していた。子供たちだ。ゲームが終わらない。22時頃PCはようやく解放された。

明日はデロス島見学で体力をかなり使う。ホテルに戻り細々したことを済ませ横になろうと思ったその時、クラブ?のドッ、ドッ、ドッ、ドッ、という音とイェーイ!と歓声が聞こえてきた。あー、やってるなーと思った瞬間、ピューッ!ドドォォーン!と花火が盛大に打ちあがった。

うわっ!

ミコノス島は不夜城と化すと聞いていたが、もうこの時期(ゴールデン・ウィーク直後)から始まるの?ミコノスにもう一泊できれば、ぜひ、のぞいてみたいなぁとは思ったが・・・。眠れるか心配になるも、次の瞬間にはもう朝を迎えていた。(爆睡)

つづく

ミコノス島のホテルの詳細はこちらです。

船チケットの受取カウンターの場所はかならず最新情報(お手元の確認書)で確認してください。

 

 

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