ひとり旅日記 ギリシャ

女ひとり旅日記 ピレウス港からミコノス島へ船の旅 ギリシャの旅2

 

ホテルからフェリー乗り場へ

翌朝、集合時間より早めにロビーへ降り精算を済ませる。

ペリクレスの姿はなかった!・・・残念!!

玄関をドライバーが行き来し、荷物を車に運ぶ。時間ぴったり6:45にホテルを出発。朝日の中、少し緊張しドキドキする。これからの船出に胸が高鳴り、車内は言葉少なだ。途中信号を通過するのに2度ほど車は止まった。

もしかして渋滞?!

3度目の発進で無事信号を通過。ホッとする。その後車は順調に走り港が見えてきた。

ピレウス港だ!

車はゲートを通り抜け、なんと船の真ん前まで走ってくれた。

本当に助かった!

すばらしいホテルの無料サービスである。運転手さんの手が空いたところを見はからいお礼を言う。そしてペリクレスに手渡せなかったチョコレート(スーパーで買っていた)をスタッフみんなにと渡した。運転手さんも含め感じの良いホテル・スタッフに恵まれたこと、本当に感謝!!

エーゲ海の船旅へ

チケットを半分もぎ取られ乗船。すでにソファ席は大勢の人たちで埋まっている。とりあえず、デッキに出てみる。ゴーッと船のエンジンがかかり、海面が泡立つ。渡し板がゆっくりたたまれていく。

出港だッ!

ピレウス港 出発

ついに、船は動き出した。エーゲ海の船旅の始まりだ。空はまだ薄いブルーである。デッキ近くの席に落ち着く。白い航跡が見える。ピレウスはぐんぐん遠ざかっていった。

ブルースターフェリーの客席

広々とした海原、頭上にはためくギリシャの国旗、潮風を受け感慨に浸る。さあ、ミコノス島をめざすぞ!!

フェリーの職員さん

船内で移動中にフェリーの職員さんと話す機会があった。出身地と行き先をきかれた。ミコノス島へ行くのだと答えるとホテル代をきいてくる。ミコノスのホテルはマフィアが経営していて、べらぼうに値をつり上げるんだと彼は言う。しかしわたしがホテル代を告げると(安くて)信じられないと驚いた。彼が話を信じそうにないので、プリントして持参した予約票を見せるとさらに驚き、「電話をして確かめてあげる!」とやにわにポケットから携帯を取り出しホテルに電話をし始めた。

思わぬ展開!

電話が終わって「(この安値は)本当だったよ。信じられない。君はラッキーだ!ミコノスでこの値段はありえないよ!」と彼はまだ信じられないという顔をして言った。(ブッキング・コムで普通に探しただけなんだが・・・ハイシーズン前なのでその値段で済んだのだろうか・・・?)

それから話は飛び、彼が世界各国で仕事をしてきたこと、奥様は外国の方だということ、家系の話(様々な国籍が混ざっていて驚いた)をした。途中わたしの仕事もきいてきた。(以後、必ず話をするとギリシャ人は職業を尋ねてくることに気づく)

何か飲みます?何か食べますか?ときかれ、カプチーノを頼む。ちょうど立ち話をしていたのはカフェの近くだった。代金を支払おうとするも彼はわたしに支払いをさせなかった。たっぷりサイズのカプチーノをごちそうになってしまった。

一瞬で香りに包まれホッと一息。「このカプチーノ美味しいでしょ?」と彼は言う。カプチーノを作ってくれた店員さんは彼の前職時代からの知人・友人だそうで紹介され挨拶をした。後味がさっぱりとして心地よい苦みだ。ギリシャのコーヒーは美味しいと思った。

思ったこと

経済危機問題発生からだいぶ経ったとは言え、ギリシャに来るまではどんなだろうと思っていた。でも今のところ旅行者として感想を述べるならば、何も不自由はない。むしろ好印象だ。人は明るく親切で大抵の人は英語を話してくれる。こうしてのんびり船旅をしていると、そのような過去は忘れてしまいそうになる。とにかくギリシャの旅を思いっきり楽しむこと、結果それが(微々たるものだが)何らかの貢献に繋がるのだと思う。

ブルースターフェリーの印象

トイレに入る。液体せっけんは満タン、トイレットペーパーもきちんと補充され、掃除も行き届き、みんなきれいに使っている。驚いたことに手をかざすと手拭き用のペーパーが出てくる機械があった。見たことも使ったこともない私は驚いた。

豪華客船ではないが、なかなか好印象だ。

途中島に寄港

ミコノス島に着く前に2つの島に寄った。島が近づくとカメラのシャッター音が鳴り響き、デッキの柵にはちょっとした人だかりができる。初めてのエーゲ海に身も心も軽く、わたしも人の間をぬい、カメラのシャッターを押した。

寄港の準備をする船員たち

島に停泊すべく船は方向を変え、海面は泡立ち、渡し板が開いてゆく。と、驚いたことにまだ開き切っていない渡し板の上に船員がいた。

寄港の準備

右側の船員さん、ロープを準備。

ロープ投げるよ、そーれ!おっと、ガッテン承知よ!

さあ、船は港に着く。港には迎えに来た人たちがいる。

フェリーの職員さん 2

しばらくし、またさっきの職員さんとばったり再会した。しばらく話をした後、不思議に思っていたことを二つ思い出した。

(そのうちの一つ)ギリシャの島の写真で木々の幹が白く塗られているのをよく見かけた。家々が石灰などで白いのはわかるが、なぜ木々も白く塗られているのか疑問だった。

質問してみると彼は即答(!)した。一つは外観のため、二つ目は防虫対策とのこと。またバクテリアの繁殖を防ぐ効果もあるらしい。

ほう!知らなかった!

彼がすぐさま答えたのにも感動する。何か日本の事をきかれた場合、わたしは即答できるかどうかわからない。

しばらく話をした後、わたしは仕事に戻っていく彼を見送った。

ミコノス島到着

そうこうするうちに、ついに「ミコノス島(まもなく到着)!」のアナウンスが流れた。とくに準備することもないが、心がざわざわしてきた。5時間15分の船旅。長かったような短かったような・・・(笑)バックパックをかつぎ階下に降りていくと、下船する人たちでいっぱいだった。

渡し板がセッティングされ、ミコノス島に無事降り立った!

つづく

個人旅における船旅のコツや、船のチケット手配については、こちらでまとめています。

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