ひとり旅日記 ギリシャ

女ひとり旅日記 メテオラ 修道院のシエスタで ギリシャ旅101

◆メテオラの地図(日本語は加筆しています)

メテオラ地図

 

移動販売車のお兄さん

アギオス・ステファノス修道院前の広場で、わたしはオレンジのシャーベット・アイスを購入した。移動販売車には、ちょっとしたおみやげから、軽食類、お菓子、飲み物などが隙間なく並べられ、販売されている。それらは狭い空間にギュッと圧縮され、今までめぐってきた、メテオラの広大さとは、あまりにもかけ離れていて、一瞬、めまいがするほどだった。

そして興味津々、移動販売車の中を一通り見終わった後、冷凍ボックスからアイスを選び、会計をお願いした。すると、親切にも、移動販売車の兄さんは…

わからないことがあれば、何でもききな! オレ、英語は完璧だからさ!

と、声をかけてくれた!

驚いて、彼の顔を見返すと、気の良さと、日本人にはあまり見かけることのない、何気ないフレンドリーさがあった。一人旅をしているわたしにとって、心に染み入る温かい言葉であり、感動したのは言うまでもないが、しかしながら、西洋人独特の、自信に満ちあふれた頼れるアニキ風の余裕たっぷりな様子に、わたしは思わず吹き出し…

(ぜ~ったいだな~~~!笑)

と、心の中でつぶやいてしまったのだった(笑)。

(お言葉に甘えて、何か質問してみようかと思ったが、アイスが溶けてしまうのもイヤだったので、とりあえず、ここは一旦、退散した)

ドイツ人夫婦との会話

さあ、アイスを食べながら休憩~!!

と、木陰へ入ると、先ほど道連れになった白人カップルの二人も木陰で休憩しており、自然と彼らとおしゃべりしながら、修道院のシエスタをやり過ごすこととなった。二人はティーンエイジャーと成人の子供がいる、ドイツ人夫婦であった。

驚いたことに、ドイツからギリシャまで「バイクで」走って来た、と言う。

わたしは、最初、聞き間違えた気がして「バイク?!」という単語を3回ほど、聞き直してしまったが、その度に彼らは嫌な顔一つせず、わたしに付き合ってくれ、とうとう最後にわたしが仰天する頃には、笑いだしてしまった。そして、わたしは遅ればせながら…

そうだったのかー!

と、気づいた。アギア・トリアダ修道院の手前で、わたしを追い抜いて行った2台のバイクは、この二人だったのだ。

奥様いわく「同じ姿勢で、炎天下でしょ?!もう、下着まで汗でぐっしょりよ~!」とのことだった(笑)。

ひぇー! 

なんて「タフ」なのか!!

もう、本当に心の底から驚いた。この強烈な日差しを”直接”浴びながら、このギリシャをかけぬけてきたなんて!!

そして、お互いの旅のことを話して一段落した頃、奥様より「なぜ、日本人はいつもグループで観光に来て、すぐいなくなるの?」と質問された。

(ドキッ!)

(うわー、ついに来た!)

おそらく、外国人が不思議に思う日本人の行動、トップ10に入る類のものなのだろう。ついに、この質問が来たかーと思うと同時に、これを英語で答えるのかーと気が重くなった。何とか適当に理由を述べたものの、もっと言いたいことは喉の奥に詰まっていて、自分の英語力のなさが本当にもどかしかった。

それから、話題は今後の旅の予定となった。二人は、メテオラの後、デルフィ(デルフォイ)を観光し、パトラ(ペロポネソス半島)からフェリーでイタリアへ渡り、そのままドイツへ向かう、とのことだった。

また、彼らは、これまでヨーロッパ周辺国の観光は度々してきたが、アジアはまだ行ったことがない、とのことだった。日本からギリシャへの飛行時間をきかれたので、答えると、それを聞いて「とても無理~!」とのことだった。

二人から、今まで行ったことのある国のことを尋ねられ、わたしが「イタリア、スペイン」と答えると、「フランスはすごく良かったよ」「ネクスト、フランス! おススメだよ~!」と笑った。

(フランスか~!)

彼らにフランスを推薦された時、思い出したことがあった。

自国愛の強いスペイン人にとっても、フランスは別格の存在であること、ギリシャ女優のメリナ・メルクーリも「フランスだけは特別」と自著で述べていたこと、そして「エーゲ海幻想」の著者:大内氏は「アテネでは日本の良さ、パリでは日本の悪さを思い出す」と述べていたこと…。

(ん~、フランスか~!)

一瞬、気持ちが、まだ見ぬフランスへ、羽を生やして飛んでいったような気がした。

つづく

冒頭写真:メテオラ アギオス・ステファノス修道院

 

おすすめ記事