ひとり旅日記 ギリシャ

女ひとり旅日記 クレタ島からロードス島へ 空の旅 ギリシャ旅25

機内で

クレタ島19:10発、ロードス島20:00着の予定だ。遅れることなく、予定通り飛行機は、クレタ島を離陸した。隣の席は、金髪がかったカーリーヘアのお姉さんだった。西洋人の若者は、妙に大人びて見えるが、彼女もそうだった。

しばらくすると、飲み物と白い粉砂糖でおおわれた、ボールのように丸い、一口サイズのお菓子がふるまわれた。わたしは、袋を開け、お菓子の香りをかいでみた。食べてみると、素朴なクッキー菓子で、ほんのり甘いのと、ハーブ(スパイス)の香りがして、昔、スペインで食べたお菓子を思い出した。周りが白くて細かいパウダー状の砂糖におおわれていて、独特の香りがする。形以外は、ほぼ同じだった。

懐かしい! これ好き~!!

思いがけないサプライズに、感動していると、隣のお姉さんが、「これは、レスボス島の伝統菓子なの」と話しかけてきた。

彼女は学生とのことだった。(ロードス島には)休暇で行くのか、と彼女に尋ねてみると、寮に戻るのだと言う。授業には遅れて参加するとのこと。そう言うと、彼女は、ほんのちょっぴり罰の悪そうな顔をして笑った。

彼女は、国際教養(国際文化・・・だったかもしれない)を学んでおり、細々したことを知っていた。本当は中国語をやりたかったが、今はアラビア語をやっている、と言う。

「ねえ、知ってる? アラビア語は、右から左に書くんだよ」と彼女は笑った。

「えー!」と、わたし。そこで、「日本語は、左から右、そして上から下にも書けるんだよ!」と、彼女に言うと・・・

「知ってる、知ってる!」と、彼女は嬉しそうに笑い、「古代エジプトでは、うず巻きに書いてたんだよー」と言った。

(再び)「えー!」と、わたし・・・。

さすが学生だな、と思った。知識もあるし、英語もうまかった。後になって、メルアド交換を申し出れば良かったかな・・・と思った。アジア圏で交流しているのは、ベトナム人だけなのだ、と彼女は言っていた。

こういう時に、旅の名刺があると、役に立つ。時間がない時でも、ただ渡すだけだから、手間取らない。次回の旅では、必ず携帯しようと思った。

ロードス島到着

ガイドブックの通り、空港のドアを出て左手に、市内行きバスのバス停があった。

しばらく待っていると、タクシーの運転手が「乗らないか? 〇人以上で、一人5ユーロだ」と言ってきた。近くの若者に、タクシーのおじさんが話を持ち掛ける。そして、白人の年配夫婦も話に乗った。でも、人数が足りない。

わたしは、聞こえないフリをしていたが、「おまえは、どうだ?」と、タクシーのおじさんに声をかけられた。一息ついて、話し出そうとした瞬間、タイミング良く、遠くからバスが来るのが見えた。

タクシーのおじさんが、「It’s up to you! (あんた次第だよ)」と叫んだが、もう、みんな、バスしか見ていなかった。おじさんは、あきらめるしかなかった。

空港からロードスタウンへ

バスは、しばらく走ると海沿いに出る。車窓から、暮れなずんでいく海を、脱力して眺めていると、安堵感とワクワク感がわいてきた。(冒頭の写真)

とうとうロードス島だ!

町のバスターミナルに着いたのは、完全に空が暗くなる一歩手前だった。ターミナルに町の地図が大きく出ていたが、地図の方向(東西南北)がわからない。地図はあきらめ、周りの人々にホテルの場所を聞いてみることにした。

ホテルは、サントリーニ滞在中に、ホテルのパソコンで予約を済ませていた。どのホテルにするか、迷ったが、利便性を考え、バスターミナルからすぐのホテルに決めたのだった。

しかし、すぐそばまで来ているのに、なかなかホテルは見つからなかった。ホテルにたどり着くまでに、どれだけの人に道を尋ねたことか!(笑)

つづく

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