おすすめの旅 ギリシャ

メテオラ おすすめ観光 大自然のパノラマ・崖の上の修道院巡り 

 

実際の旅(5月下旬)では、カランバカに前泊しました。(トータルで2泊)

1日目:メテオラ観光(修道院は4つ訪問)
2日目:午前中:カランバカの見学 → 午後、カランバカ出立、ペロポネソスへ

参考になれば幸いです。

メテオラ(Meteora)の見どころ

メテオラの見どころは、大きく分けて2つあります。一つは、景観。大自然のパノラマに奇岩がそびえたつ景色は圧巻です。そして、もう一つは、その奇岩の上に建つ修道院。今でもなお、6つの修道院が存続しています。

大自然・景観

何といっても、修道院をめぐりながら見る、壮大な眺めが一番のお勧めです。雄大な自然のアートとも言えるでしょう。二つと同じものはない、凹凸の激しい奇岩、その間に広がる緑濃い谷…。振り返れば、先ほど見学した修道院がはるか遠く、目のくらむような険しい断崖の、陸と完全に切り離された孤島とも言うべき岩の上に、豆粒のように見えてきます。

 

また、修道院めぐりの道では、奇岩の景色だけでなく、道端に咲く野花にも癒されることでしょう。そして意外にも、驚かされるのが小鳥のさえずりです。小鳥のさえずりを録音したヒーリング・ミュージックなどがありますが、そんな程度ではありません。その迫力に、きっと驚かされるはずです。

 

メテオラ 道路わきの花々

 

修道院

見学のできる修道院は全部で6つです。そのうち、実際に訪問した修道院、4つについて、簡単にコメントします。

アギオス・ニコラオス

訪問できず。

メガロ・メテオロン

一番大きな修道院で、見学者の数もたいへん多く、賑わっていました。カランバカの町からこの修道院まで、公共バスが出ているからかもしれません。ガイド付きのグループを見かけたのも、この修道院でした。この広い修道院の壁・天井を埋め尽くす装飾や絵、調度品などの説明を受けるだけで、丸1日はかかるだろうと思いました。展望台からすばらしい景色を望めます。

ヴァルラーム

メガロ・メテオロンから歩いてすぐの修道院で、二番目に大きな修道院だそうです。こちらの修道院も貴重な絵がたくさんあります。きれいに整えられた庭からの眺望もすばらしいです。売店ではキリスト教に因む品々がたくさんありました。

ルサヌ

ヴァルラームから20~30分歩きます。こじんまりとした修道院ですが、個人的に惹かれた修道院でした。十字の形に植えられた花々のお庭が印象的です。売店には手作りの品々がありました。修道院などの絵がペイントされた白い石が、文鎮(ぶんちん)やマグネット、指輪に加工されていました。押し花などのしおりもあり、みやげ物を作るシスターたちの姿が目に浮かんでくるようでした。

ルサヌ修道院の庭

 

アギオス・ステファノス

ルサヌから1時間30分歩きました。(ただし、途中で休んだり、絶景ポイントで写真を撮ったり、ヤギの放牧に遭遇したりで、いろいろありました)こちらの修道院も雰囲気が良かったです。庭にはあじさいやバラなどの花々が植えられ、緑がきれいに整えられています。その先には、カランバカの町を見下ろせる、すばらしい景色が広がっています。美しく、とても癒されました。

アギア・トリアダ

訪問できず。

※ルサヌとアギオス・ステファノスは尼僧院だそうです。たしかに、この2つの修道院からは、優しくこまやかな、女性的な感じを受け、他の2つの修道院とは違うおもむきがありました。

メテオラの観光について

時間とお金をやりくりしつつ、広大なメテオラの地をどう観光すればベストなのか、いろいろ悩むところです。いくつかの提案を下記に記します。

おすすめの時期

お勧めは、ミドル・シーズンです。

まず、ギリシャの観光全体に言えることですが、夏期か冬期かで交通の便がずいぶん違ってきます。冬期は夏期に比べ、交通の便が激減します。加えて、ここメテオラでは、冬期は修道院の拝観時間が繰り上がり、さらに定休日が増える傾向があります。

また、夏期の中でも、ハイ・シーズンをお勧めしない理由は、「気温と混雑」です。

実際に観光したのは5月下旬(ミドル・シーズン)でしたが、それでも、灼熱の太陽に溶けてしまいそうな暑さでした。日焼け防止のため、帽子・長袖Tシャツを着用して正解でした。

※もちろん、それ以外の季節もすばらしい観光ができます。すべて歩かずとも、タクシーや現地ツアーを利用する手もあります。

日帰り?それとも前泊?

できるならば、前泊し、朝一からの観光がお勧めです。

日帰りの場合、まず、メテオラ入りするだけで、アテネやテサロニキから数時間かかってしまいますので、午後からの見学となるでしょう。また、鉄道を使う場合、よく遅延する話を聞きますので、注意が必要です。

実際の旅で

ちょうど、アテネから電車で、日帰り観光に来ていた青年に、アギオス・ステファノス修道院前の広場で出会いました。夕方16:30前後の、まだまだ明るい時刻でありましたが、もう、帰らなくてはならない、とのことでした。

彼の話では、アテネでストライキがあり、町のすべてが止まってしまい、何もすることがなくなり、急遽、ハイヤーを雇ってのメテオラ観光だったそうです。実質3時間くらいの観光だったのでは、と思います。

また、メテオラの、地元の旅行会社が企画した、車でめぐるツアーの安さに衝撃を受けていたようでした。

「次、メテオラに来たら、絶対、自分の足で歩きたい!!」そう言っていたのが、印象的でした。

 

歩く?それとも車?

今回の旅の経験から言えるのは、ハイ・シーズン中の歩きは、かなり辛いものになる、ということです。5月下旬でさえ、熱気で溶けてしまいそうな暑さでしたから、想像がつきません。ですので、ハイ・シーズン中の観光は、現地ツアーを利用するのが無難かと思います。

ガイドブックで現地の旅行会社を調べられますし、また、現地で入手できる大きな地図にも、ツアーの広告が出ています(後述します)。

ざっと見ただけでも、「半日ツアー」「サンセットツアー」などがあり、ホテルの送迎から絶景スポットへの立寄り、小散策が含まれるものもあるようです。事前にネットなどで詳細を調べ、予約しておくとスムーズでしょう。

ハイ・シーズン中に歩く方は、水分・エネルギーの補給、こまめな休憩、決して無理はしない、などの心がけが大切になってくるでしょう。ハイシーズン中は、修道院前に移動販売車が止まっていることも多いようですので、そこで水分・エネルギーの補給ができるようです。前日には、十分睡眠をとり、体調を整えておきましょう。

現地の旅行会社の広告

実際に、現地の地図に大きく掲載されていた旅行会社です。参考までに、ご紹介します。

念のため、「visit meteora.travel」さんのHPを見てみましたが、大変わかりやすいものでした。また、ツアーだけでなく、メテオラに関するあらゆる情報も調べられるようになっていました。

 

マップ

おおまかですが、こちらが現地で入手した大きな地図になります。(日本語は加筆しました)

 

実際に歩いたルート

実際に、観光した順番を上の地図でたどりますと、まず、カランバカから、メガロ・メテオロンまでバスで行き、あとはヴァルラーム、ルサヌ、アギア・トリアダ(外観のみ観賞)、アギオス・ステファノス、となります。(見にくいですが、修道院どうしを繋いでいる赤い線が歩いた道です。)

最後、カランバカの町へ戻るには、ガイドブックによると、「アギア・トリアダ付近にあるトレッキングコース(上の地図では、黒い点線のハイキングコースになります)を下る」とあります。

しかしながら、実際には、アギオス・ステファノス修道院前の広場から、公共バスでカランバカの町に帰ることができました。この広場に停まっていた移動販売車の男性から教えてもらいました。→ 便数は少ないので、利用するならば、時間をかならず確認してください。

各修道院の拝観時間・休日など

このブログに情報を載せるべきか迷いましたが、”参考までに” ご紹介します。実際に、観光される場合は、かならず、最新情報を確認してください。

 

このタイムテーブルは、現地で入手した地図に載っていたものです(日本語は加筆しています)。しかしながら、ガイドブックに載っていたタイムテーブル、宿泊ホテルのパンフレットに載っていたタイムテーブル、そのどれもが、どこかしら内容が違っていました。かならず、最新情報を確認してください

公共バスの利用

他都市からカランバカまでの長距離バス、並びに、カランバカからメテオラまで(メガロ・メテオロンなど)の短距離バスの情報(KTEL Trikalon)はこちらです。

HPに飛びましたら「Meteora bus routes」をプルダウンし、目的地をお選びください。また「News」をプルダウンし「Routes」を選びますと「カランバカ  メテオラ」間の時刻表、チケットの価格、各バス停や経路などの詳しい情報が載っています。(2024年10月31日現在)

※バスの便は、土日祝は減る傾向にありますのでご注意ください。(冬期も減ります)

公共バスの利用 2(追記)

「テサロニキ ⇔ トリカラ経由カランバカ」の長距離バスの時刻表などは、こちら(KTEL Macedonia)になります。以下、HP画面の説明です。

赤丸内のタブで出発地/目的地を選んでください。黄丸内から「KTEL Trikalon」のウェブサイトへ飛べます。緑丸内をクリックすると、eチケット購入画面に飛びます。

出発地/目的地を確定すると、画面が切替わり時刻表が表示されます(日本語は加筆しています)。

  • 運行日の数字は曜日です。1=月、2=火、3=水、4=木、5=金、6=土、7=日
  • 運行日の「ー」印は、運休を意味します。
  • 到着時間(所要時間)は、通常の運行に基づいて計算されています。

必ず、最新情報をHPで確認してください。また、夏/冬で運行スケジュールが切替わる可能性がありますので、季節をまたいでいる場合は注意しましょう(ギリシャのバスは流動的です)。

注意事項

1.修道院めぐりの際には、必ず、水を携帯しましょう。それと、何か軽く口にできるものの携帯もお勧めします。チョコレートは暑い盛りは溶けてしまいますので、ナッツ類、飴、ビスケット…などがいいかもしれません。シーズンによっては、移動販売車は激減します。(ハイ・シーズン中は多いようですが、5月末に観光した際には、アギオス・ステファノス修道院前の広場に1台いたのみ、でした)

2.修道院めぐりは歩きやすい靴でのぞみましょう。車でめぐる方も、修道院に入るまでには長い階段の上り下りがあります。

3.ミドルシーズン、ハイシーズンに歩かれる方は、日焼けに注意しましょう。日焼け止めをするとともに、帽子・長袖シャツがお勧めです。

4.修道院では、肌の露出は厳禁です。女性のズボン姿も厳禁なので、その場合は入口で巻きスカート用の布を無料で貸出ししています。混雑時は、布が不足する場合があるようです。

5.修道院内では、写真・ビデオ撮影は禁止されています。

6.修道院の拝観時間、定休日は各院バラバラです。また、夏期・冬期でも違うので注意しましょう。

7.デジカメなどの充電池やメモリーカードの予備を携帯して歩くと良いかもしれません。絶景スポットだらけですので、メモリーの減りが早いです。(いったん町を離れると、お店はありません)

 

以上です。

冒頭写真:ヴァルラーム修道院

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