ロトンダ南西側の発掘跡
入口とは別の扉から建物の外に出てみると、さらに見学スペースが広がっている。
と、その前に、ロトンダのミニチュア模型を発見! ぐるっと一周。(残念ながら、何も説明はない)
さて、発掘跡の話に戻るが、遺跡の上を金網の橋が渡っている。よって足元もシースルーで見学することができる。
今日残っているのは、ほぼ建物の土台である。展示ボードの説明を要約すると、「”ロトンダがキリスト教教会堂へ転換したビザンチン時代初期(西暦4-6世紀)頃のもので、南の前門と別棟が2つ、八角形の建物と礼拝堂の跡、が残っている”」そうだ。
おまけ。発掘跡で出会ったニャンコ。
ちょっと待ったー!!
発掘跡を見終わった後、最後にもう一度、空高くそびえるロトンダと尖塔の姿を目に焼き付け、出口に向かった。が…
えっ?!
ちょ、ちょっ…待っ…!
な、なんと、係員が出口の門にカギをかけようとしている?!
ちょ、ちょっとー! わたし、まだ中にいるんですけどー!!
あせったが、しかし、こういう時にかぎって、声は出ないものである。無言でダッシュし、すんでのところで、わたしは門をすり抜けた。あやうく、ロトンダに閉じ込められるところだったが、係員はのん気なものである。「あ…、まだ、いたんだ」的な…(笑)
ここは日本ではないのだ…とつくづく思う。
夕焼けのロトンダ
ちょっとしたハプニングはあったものの、無事、ロトンダを出る。
空を見上げると、ロトンダの周囲をたくさんの鳥が旋回していた。飛び方からすると、どうやらツバメのようだ。ロトンダは、ツバメたちの巣でもあったのだ。
そして、後ろを振り返ると、歩いてきた小道がまっすぐロトンダへ伸びており、その美しさにハッとした。
テサロニキ ロトンダ
なんて、美しいのだろう!
ガレリウスの凱旋門
美しい小道を、ロトンダを背にどんどん歩いていくと、突然、それは現れる。予備知識がなかったため、時代の異なる、大変古めかしい、しかも、大きくてりっぱな建造物がドーン!と目の前に現れたときには、本当に驚いた。
最初は、古代ローマの水道橋跡かと思ったが、しかし、よく見ると、装飾が素晴らし過ぎる。一体、何だろう、とガイドブックを見て、ようやく凱旋門だとわかった。
門正面の彫刻は、摩耗し(もしくは削られ?)保存状態は良くない。
しかし、側面の上方には、比較的良く彫刻が残っていた。
拡大写真。けっこう深彫りで細かい彫刻。
この門は、時間制限もなく、無料でいつでも見られる。こんな古代の歴史的建造物が、町中にふつうにあるのがすごい。
さて、日は傾き、日差しはだいぶ和らいできたものの、ホテルに帰るには早すぎる。そこでさらに、足の向くまま、ぶらぶら散歩することにした。
冒頭写真:ガレリウスの凱旋門
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