静かな美しさ
最後は、出港までわずかとなったパナギア・スキャデニ号の近くを散策。
海綿のおみやげ屋さん
階段、階段、階段~♫
島の景観を盛り立てる美しい演出。日差しが強いため、ここに座ってくつろぐには、ちょっと勇気がいる。
海水は美しく澄んでいる。
ほら!!(笑)
向こう側の岸。
海沿いのレストラン。ハイシーズンには、人でいっぱいになるんだろうなぁ。
美しいボートを発見。帆はたたまれている。これからの活躍に向け、調整中・・・かな?
シミ、ありがとう
ああ、静かで、のんびりした美しいシミともお別れ。
この写真は、お気に入りの一枚。みんなの背中が「シミ、ありがとう」って(笑)。
帰りの船内で
シミが見えなくなると、どこか居心地良さそうな場所を求め、わたしは船内をさまよった。
とにかく、グッタリだった。シミが見えなくなると同時に、自分がものすごく疲労していることに気づいた。一体、何段もの階段を上り下りしたのだろう?テンションが上がるにまかせて、時間の許す限り歩きまわった結果だった。
排気ガスの少ない通路席に行くも、日影はもう、風が冷たかった。
ここはやめよう・・・
誰もいない日なたの席を探し出し、下を向いてじーっと動かずにいた。あまりに疲れて、ちょっと気分が悪くなってきたのだった(笑)
しばらくそうしていると、誰かが物陰から顔を出し「大丈夫?!」と声をかけてきた。
顔を上げ、声の主を見たとたん、わたしはポカン・・・としてしまった。
まるで、ハリウッド映画から抜け出てきたような、超ハンサムな船員さんだった。
「ちょっと疲れただけで・・・大丈夫です」と、なんとか、笑みを作って答えると、彼は少し安心したように笑って・・・「じゃあ、横になって休んでなよ!」と、わたしが座っているイスを指さし、ジェスチャーで”横になって休め”とアドバイスを残していった。
そうだな・・・、そうしよう!
日本人であるわたしは、思いもつかなかった。日本では、公共の場でこんなことはしないし、できないが、まあ、”郷に入れば郷に従え” である。ここは、船員さんのアドバイスに素直に従った。
靴を脱いで、足を思いっきり伸ばす。そして壁に寄りかかった。
気持ちいい!!
潮風と海と陽だまり・・・。
ずーっとそうしてた。
ただいま、ロードス島
午後7時前には、ロードス島到着!!
帰ってきたー!!
ほとんどの人は、港に停めた車で散っていく。数台タクシーもいた。
さて、どうしたものか?
迷ったが、旅行代理店の女性が20分くらいでロードスシティへ徒歩で帰れると言っていたのを思い出し、歩くことにした。もう、すっかり体調は回復している。遅れないよう、歩き組の人々を追った。
海を右側に見ながら歩けばOKだ。
だいぶ歩き、そろそろ誰かにオールドタウンの入り口を尋ねようと思った。そして、前から来た若者に狙いを定め、勇気をだして尋ねてみたが・・・
「知らないよ。っつーか、オレ・・・アラビア人だし。」
そういって、彼は歩き去って行った。
あ・・・、えっ?!
どうやら、わたしは尋ねる人を間違えたようだった。
そっか、彼はアラビア人だったのか・・・って、わかんないよ~!(笑)
気を取り直し、別の男性に尋ねてみると・・・
「あそこの壁、見える? あそこがオールドタウンだよ!」
と、はるか向こうを指さし、教えてくれた。
しばらく行くと、イルカのお出迎え。
本物のイルカには会えなかったけれど、ロードス島のイルカには出会えたわけだ。
エーゲ海の島めぐりは、ここ、ロードス島でいったん、終了。海を眺め歩きながら、思いは浮かんでは消え、浮かんでは消えていく。そして頭は空っぽになる。
港から、歩きにして良かったと思う。
しばらくすると、遠くに城壁が見えてきた。
ホッ!
あの壁が見えてくれば、もう安心。
途中、りっぱな城門を通過。
岩のすきまから。
たそがれの中歩き続け、ついに、いつもの城門にたどりつき、ホテル・エルメスへ無事帰還した。
ホテルに戻ると、いつもホテルの主人ニコスが明るく迎えてくれる。
今日はどうだった?
さっそく、シミ島で子供の自転車大会があったことを話し、観客が叫んでいた「パメ!」の意味を尋ねてみた。「レッツゴー」とのことだった。
(それ以後、「パメ」はギリシャのあらゆる所で聞こえてきた。横断歩道で信号が青に変わった時や、バスの車中で誰も降りる人がいなかった時に、車掌が運転手に「パメ」と声がけをしていたりした。)
さて、ホテルに荷物を置いたあと、わたしには、もう一つ、やるべきことが残っていた。少し休憩したあと、ホテル・エルメスから数分の、ホテルMoschoへ向かった。