正門を抜けて
下写真:正門をぬけたところ。だいぶ高い所まで上ってきた。
しばらく歩き、正門を振り返ったところ。
同上。木立が見えてくる。
ちょっと景色を見てみよう。
近くの山には、ティリンスのトロス式墳墓(蜂窩状墳墓(ほうかじょうふんぼ))があるらしい。
下写真:写真を2枚つなぎ合わせてみました。
頂上に到着
なんと、頂上からは遠くに海が見えた。そして…
(上写真の拡大↓) 見えにくいが、遠く左側の山の頂上に見えるのは、カストロ(パラミディの城跡)
右方向には、バス道路が見える。
頂上にたどり着くも…
宮殿の土台跡。
とりあえず、歩けそうな石積の間を歩いてみる。案内板はない。
なんとなく、オレンジ畑の方へ。
りっぱな石積が見えてきたと思うも…
のぞき込むと、先ほど歩いた坂道の石積だった。窪み(ニッチ)と壁が途切れている部分も見える。正門はちょうど、死角に入って見えなかった。
窪み(ニッチ)の上辺りからの景色。
まっすぐに植えられたオレンジの木々。
途方に暮れる…?
頂上からの雄大な景色を堪能した後、再び、宮殿跡の遺跡に視線を戻すも…。確かに、広間らしい間取りや柱の跡らしきものが残っているのだが、かろうじて残っている…という感じで(幸いにも、わたしはミケーネ遺跡を先に見学していたので、ミケーネの宮殿の間取りを参考にして、あれこれ推測しながら、ティリンス遺跡を見学することができたが)案内板や展示ボードなしには、何がなんだか、さっぱりわからない…そんな風景が頂上には広がっていた。
宮殿跡よりも古いと思われる、円形の遺跡(部分)。
同上
遺跡のパンフレットによると「この丘が要塞化される前に、直径27メートルの円形の建物が建てられていた」とあるが、そのパンフレットの言及が、この(写真の)円形の遺跡のことを指しているのかはわからない。付近には、この円形の建物跡を解説している案内板や展示ボードがないため、見学者は推測するしかない。
下写真:写真を2枚つなげてみました(つなぎ目の不自然な部分はご容赦ください)。
ふたたび、バス道路側の風景。
同上。
(上写真の拡大↓)
3つの穴があけられた石。無造作に転がっている。この穴についても、案内板や展示ボードなどの解説はないが、正門の脇柱にあけられた、美しく滑らかな深い円形の穴を思うと、古代ティリンス人によってあけられた可能性は十分ある、と思う。
下写真:写真を2枚つなげてみました(つなぎ目の不自然な部分はご容赦ください)。
宮殿の階段跡。
想像力
案内板も展示ボードも一切ない遺跡巡りは、想像力が鍛えられる。
例えば、これ↓
なんだ、これは?!
小さな穴が開けられた、平べったい大きな一枚岩! 古代遺跡でありながら、穴が機械であけられたようにキレイ過ぎて、違和感を覚えるも、正門の脇柱にあけられた美しい穴を思い出しては、やはり古代人によるものか?などと思ったりする。
ペットボトルの大きさからわかる通り、人一人分のスペースである。
平べったい一枚岩の周囲は、小さな石が敷き詰められていた。
一枚岩の向こう側。特に何もないが…。
周囲を観察するうちに、溝のようなものを発見!
(上写真の拡大↓)
別アングルからの溝。
(上写真の拡大↓)
これは排水路にちがいない。ゆるく傾斜のついた平べったい一枚岩の石床の角に彫られた溝から、水がはけるようになっている。溝の下の低いスペースの床には、石の隙間に排水用の穴が設けられているように見えた。このスペースを解説している案内板や展示ボードはなかったが、おそらく風呂場か、もしくは身を清める宗教的な意味合いの場所だったのかもしれない…と想像する。
冒頭写真:サイクロプス(キュクロプス)式石積の外壁、ティリンス遺跡
見学当時、遺跡内には案内板や展示ボードは全くありませんでしたが、現在は、遺跡内の地図などが設置されつつあるようです。
遺跡の詳細やパンフレットについては、こちらをご覧くださいませ。