ひとり旅日記 ギリシャ

女ひとり旅日記 テサロニキ 考古学博物館見学 6 ギリシャ旅82

◆館内の展示ボードと写真を中心に、膨大な展示の中から、個人的に惹かれたものを紹介します。一部、ガラスの反射で写真が見にくくなっています。ご容赦くださいませ。

アギア・パラスケビのマケドニア墓

長さ6.5メートル、幅4メートル、高さが4.8メートルのお墓です。ファサードは白く…たくさんの色で塗られた前室と主室を持っています。

古代に墓の侵入者により略奪されましたが、価値がないと彼らが考えたものは、その場に残されました。…
紀元前4世紀末ごろの建立です。

展示ボードより一部引用/和訳

 

墓の扉

テサロニキ考古学博物館

高さが2.48メートルあります。青銅部分:装飾が施された釘、豪華に飾りつけられた取っ手、ノッカー、鍵穴は、全て完全な状態で残っています。

重い大理石のドアは、床に設置された鉛製ランナーに取り付けられた車輪のおかげで、簡単に開きました。

テサロニキ考古学博物館

展示ボードより一部引用/和訳

トゲトゲの装飾と、お墓の扉にノッカーが付いているのが、ちょっと面白い。

ポティダイアのマケドニア墓

長さ2.75メートル、幅3メートル、高さ3.3メートルのお墓です。ファサードはドーリア式でシンプル。端に2本の柱とペディメントがあり、それは白い漆喰で覆われていました。墓には主室があり、その壁は塗装で装飾されていました。 紀元前300年頃の建立。

墓から発見された最も重要な遺物は、2つの大理石のベッドです。
…それらは互いに対し直角に設置されていました。ベッドの上に横たわっていたのは2体の人骨でした。

展示ボードより一部引用/和訳

 

屋外の聖堂を飾った絵

上部:噴水、木、鹿、彫像、そして横たわる像:アフロディーテ、ディオニュソス、赤い靴を履いたSilen、小さなヘラクレス。
下部:雄牛、グリフィン…

テサロニキ考古学博物館

 

テサロニキ考古学博物館

展示ボードより一部引用/和訳

細い線で描かれた線画。残っていたのがすごい。

墓石の浮彫と碑文

アゲーノールの墓石

この敬意を表された故人(アゲーノール)は、左側の若い男性です。
年上の男性(彼の父親?)の名はAglonikesです。

テサロニキ考古学博物館

2番目の碑文は、おそらく、後日、この年上の男性が同じ墓に埋葬された時に、付け加えられたものでしょう。

イエリソス(古代アカントス)紀元前400年頃

展示ボードより一部引用/和訳

墓石の上部に動物(恐らくライオン)が、うずくまっているのが興味深い。

 

家族(両親と娘)を描いています。左側に若い奴隷がいます。 石碑の上部にはエピグラム(詩)が残っています。

テサロニキ考古学博物館

ヴェルギナ(エゲス)紀元前4世紀半ばごろ

展示ボードより一部引用/和訳

エゲスとは、古代マケドニア王国の首都、アイガイの現代名。

 

墓石に刻まれた詩句

亡くなった母親と一緒に埋葬された子供、フィロタスの死について述べられています。
「…お墓は私のために嘆き悲しんでいる。こんなにも早くハデス(黄泉の国)に到着する我が子よ…」

テサロニキ考古学博物館

Doumbia、ハルキディキ 紀元前2世紀ごろ

展示ボードより一部引用/和訳

二千年以上の時を超えて涙…。

 

若い女性のお墓の碑文

残された詩は、夫と両親から冥界の王ハデスによって奪われた、まだ結婚して間もない女性を追悼しています。

テサロニキ考古学博物館

テサロニキ 2世紀後半から3世紀初期ごろ

展示ボードより一部引用/和訳

 

その他

戦士は兜を着けたまま、顔を黄金の仮面で覆われ、埋葬されました。

テサロニキ考古学博物館

Sindos 紀元前520年頃

展示ボードより一部引用/和訳

 

つづく

冒頭写真:「アゲーノールの墓石」の拡大写真(部分)

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