ロードスタウン出発
ホテル・エルメスをチェックアウトし、いよいよロードス島、最後の観光、カミロス遺跡へと向かう。急遽、見学が決まってワクワクが抑えきれなかったのか、バスターミナルへは飛ぶように(?)走って到着した(笑)。
最終日もすばらしい天気☀に恵まれラッキーだったが、一つ、気づいたことがあった。「遺跡から飛行場へ直行」ということは、この大荷物(大リュック)を背負っての見学を意味する。
大丈夫かな?
そう思ったのも、一瞬だった。もう、心は決まっている。荷物の心配よりも、カミロス遺跡への思いの方が、はるかに勝っていた。
バスの車窓から
いつも通り、行き先を確認してから、バスに乗り込む。バスはガラ空きだった。
バスはロードスタウンの北端を周り、海沿いを走ってカミロス遺跡へと向かうので、右側に座れば、車窓から海を眺めることができる。
バスに乗ると、ほどなくして砂浜が現れた。この辺りはビーチ目的のホテルが建ち並び、所属別に色分けされたパラソルやチェアーが並んでいる。この日は風が強く、海上にも白波が立つほどで、チェアーに人の姿はなかった。(写真の見苦しい点、ご容赦ください)
パラソルの花群を走り抜けると、バスは内陸の道に入った。
そして、MoschoのSさんの言った通り、バスは途中で空港に停まり、数名の客を降ろしたあと、終点のカミロス遺跡を目指し、走った。
昨日のシミ島帰りの船上では「あー、カミロス遺跡はあの辺かな・・・?」と、遠くに見えてきたロードス島の崖を(見学はあきらめていたので)切ない思いで眺めていたのだったが、今や状況は一変し、自分が遺跡の目の前まで来ていることを思うと、不思議な気がした。
しばらくすると、道は上り坂になり、海を見下ろせるカミロス遺跡へと近づいているのがわかった。木々の間から海がチラチラ見える感じになり、少し開けた広い道へ出たところで、突然、バスは停まった。終点だった。
忘れもの
いきなりの到着と、荷物が大きくて降りるのに手間取ったので、すっかり慌てていた。バスが走り去るのと同時に・・・
あぁっ!
ガーンンンン・・・!!
ペットボトルとボトル入れを、座席の網ポケットに置き忘れたのに気づいた!!が、手遅れだった。
あー、やっちゃった・・・!!
あまりに落胆して、しばらく立ち直れなかった。というのも、ボトル入れは愛着のあるもので、母手製のものだった。(コンビニのビニール袋を細切りにしたものを編んだもので、見た目はレーシーで可愛らしいが、とても丈夫で濡れてもOK、使い勝手も大変良いものだった)
いや、待てよ・・・、ひょっとしたら・・・
ここで、ある考えが降ってきた。
今乗ってきたバスが、帰りのバスになるかもしれない!
カミロス遺跡行きのバスは本数も少ないし、可能性はあった。それに、毎回バスに乗る際、運転手に声がけをしてきたおかげで、今回も運転手の顔を覚えている。
帰りも同じ運転手さんだといいな・・・
少し前向きになれたところで、わたしは大きく気持ちを切り替え、カミロス遺跡へと、足を踏み出した。