ひとり旅日記 ギリシャ

女ひとり旅日記 ロードス島 旧市街 考古学博物館 ギリシャ旅38

こちらは、「ロードス旧市街 考古学博物館(4)」です。「ロードス旧市街 考古学博物館(1)」はこちらです。

” ”内は博物館の展示ボードより、一部引用し、和訳したものになります。

元騎士団の病院のモザイク床

1階、2階の展示量は、半端ない。集中力も切れかけてきた頃、見学のルートは、いったん、屋外に出た。雨は止んでいる。

ふー、ちょっと気分転換になるなぁ~

そして、なんとなく2階の壁から下をのぞいてみると・・・

わっ!

美しいモザイクが、思いっきり見えるではありませんか!?

ロードス旧市街 考古学博物館

 

ロードス旧市街 考古学博物館

 

雨が降って湿っているせいか、模様もくっきり見えてステキ!! 絨毯のようにも見える?(笑)

あー、博物館の建物自体が歴史的建造物であるという、2重のお得感がすごい…

と、改めて感動!!

ロードス旧市街 考古学博物館

 

2階の屋外展示

ここにも、展示はあったので写真を撮ってみた。

ライオン像。1階の中庭のライオン像とは雰囲気が違う。咆哮が聞こえてきそう。

ロードス旧市街 考古学博物館

 

祭壇だろうか。模様は植物。牛の顔は彫られていない。

ロードス旧市街 考古学博物館

 

太っちょ?のイルカ。親子だね!(笑)

ロードス旧市街 考古学博物館

 

美しいモザイク床と小さな社(やしろ)。中には大蛇に巻かれた鎧像が・・・。

ロードス旧市街 考古学博物館

 

ロードス旧市街 考古学博物館

 

こちらも大蛇が巻きついている。

ロードス旧市街 考古学博物館

 

こちらも~!!

ロードス旧市街 考古学博物館

 

緑多い、癒しの中庭

見学するうちに、奥の方に木立が見えてきた。

奥に何かあるのかな・・・?

ロードス旧市街 考古学博物館

 

見学ルートは、美しいグリーン・ガーデンへと続いていた。

緑の中の展示。センスが光る。

ロードス旧市街 考古学博物館

 

ロードス旧市街 考古学博物館

 

小さな池には、なんと金魚が泳いでいた!

気持ち良さそう!

ロードス旧市街 考古学博物館

 

庭の中の古代の遺物。いい香りがすると思ったら、ラベンダーだった。

ロードス旧市街 考古学博物館

 

(ここはイタリアのローマではないが)ロマンチックという言葉が浮かんでしまう。

ロードス旧市街 考古学博物館

 

見学の疲れが、本当に癒される美しい庭だった!!

モザイク床の展示

中庭の一角に柱廊がある。近づくとモザイク床の展示があった。

ロードス旧市街 考古学博物館

 

見てみよう。

イルカに乗ったエロス(キューピッド)のモザイク床

このモザイクはロードス市の中心部にあるローマ時代後期の家から出土しました。(Karayiannis小区、March 25th通り) 紀元前4世紀ごろ。

中央には、荒れた海でイルカに乗った翼のあるエロスが描かれています。リースを頭に着けた若い神は、右手に鞭(むち)を持っています。さまざまな色合いの石とガラスペーストの細片が、人物と波の表現に使用されています。幾何学的なデザインの、幅広い枠で絵は囲まれており、この枠の外側には、カンタロス杯から生じたツタのつるが描かれています。

 

トリトンのアンドロンのモザイク床

このモザイク床はロードス市の初期キリスト教の聖堂(バシリカ)の下で1972年に発見されました。(heimarras and P.Mela通り) 紀元前3世紀初期(1st third of the 3rd century BC)頃 。

ポセイドンとアンフィトリテの息子で、下半身が魚の尾である水生の神、トリトンは、力強い筋肉をもって描かれ、彼の翼は鮮やかな素早い動きで大きく広がっています。・・・彼の短い乱れた髪からは蛇が生えています。この海の神は暗い背景に白い小石で明るく描かれています。モザイク職人は・・・細部を黒い小石の線で強調し、灰色の小石を翼やほかの場所にも使用して、体のしなやかさをもたらす明るい陰影効果を生み出しました。絵は、華やかなアカンサスのつると花々の、幅の広い枠で縁取られており、その花々のフリーズを渦巻く波の細い帯が縁取っています。・・・

 

ベレロフォンとキメラ(キマイラ)のモザイク床

ギリシャ神話の英雄であるコリントスのベレロフォンが、翼を持つペガサスに乗り、小アジアのリュキアの土地を荒廃させた、ライオン、ヤギ、ヘビが合わさった、恐ろしい架空の獣であるキメラ(キマイラ)を退治しようとする様が描かれています。

ポセイドンから息子のベレロフォンへの贈り物である、ペガサス(の迫力)が圧倒しています。英雄ベレロフォンはフリギアの帽子を被り、右手で槍を高く構えています。不安にかられた獣が威嚇している様子が描かれています。

人物像は暗い青みがかった背景に白い小石で表され・・・アカンサスの若葉と花々が絵の周りを縁取っています。 モザイク床の周りには、カウチ(寝椅子の一種)のための隆起した部分があり、それは入口のパネルによって途切れています。入口のパネルには翼を対象的に広げて描かれている、女性の顔と胸、翼のある体とライオンの尾を持つスフィンクスが装飾されています。

 

当時の再現図。モザイク床の周りにカウチが置かれ、入り口の床に装飾パネルを設けることもあったようだ。客人はカウチに寝そべり、くつろいで飲食する。(こうした男性専用の部屋をアンドロンというらしい)

ロードス旧市街 考古学博物館

 

ケンタウロスのモザイク床

狩猟から戻ってきたケンタウロスが描かれています。ツタの冠を着け、伸ばした右手で獲物のウサギを見せ、左手には狩り道具、投石器を持っています。

白と灰色の小石で表現されたケンタウロス像は・・・赤い漆喰(モルタル)に設置された小石の暗い背景に映えています。架空の生き物であるケンタウロス像の・・・細部は、青い小石の大まかな線で強調されています。

絵は波模様の枠で縁取られ、その輪郭は細い鉛板で描かれています。同様の板が、ケンタウロスの頭にあるリースの明るい葉と暗い葉の輪郭だけでなく、彼の目や眉を強調しています。・・・

 

その他にも、複数のモザイク床の展示があった。

ロードス旧市街 考古学博物館

 

ロードス旧市街 考古学博物館

 

モザイク画のズームアップ。すき間が空いているけれど、全体で眺めるとちゃんときれいな絵になり、グラデーション効果も発揮する。葉先の感じがいい。

ロードス旧市街 考古学博物館

 

耐久性に優れ、半永久的に色を残せるモザイク画のすごいところ。

 

つづく

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