ひとり旅日記 ギリシャ

女ひとり旅日記 コリントス遺跡への道中・他 ギリシャ旅177

遺跡行きバス停へ

翌朝、ギリギリまで寝ていたわたしは、バス出発時刻の5~10分前に、何とかホテルを飛び出し、バス停へと向かった。

この場所は、違う行き先のバス停もあり、いつも人々でごった返している。その朝も、歩道をはみ出して、バス待ちの人々の顔・顔・顔がごちゃごちゃ並んでいた。

時間が迫る中、わたしは焦ってバス停を探そうとしたが…

ハッ! その前に、切符を買わなくては!

危ういところでわたしは、事前に切符を買わなければならないことを思い出し、すぐ近くのペリープテロ(キオスク)のお兄さんに声をかけた。

カリメーラ(おはようございます)

ボロナ・アゴラソ・エナ・イシティーリオ・ヤーティン・アルヘア・コリンソス?
(古代コリントスまでの切符買えますか?)

すると、お兄さんは英語で「(バスの切符の販売は)ここじゃないよ」と言った。「ほら、あそこのピンクのTシャツ来てる人、見える? あの人に聞いてごらん」とのことだった。

わたしはお兄さんにお礼を言うと、急いで、ピンクのTシャツを着ているおじさんに声をかけた。すると、彼はわたしを見たとたん「遺跡行きバスのチケットだね?」とわかってくれ、すぐにチケットを買うことができた。

ホッ! 

彼にはバス停も教えてもらった。そして、待つこと数分、すぐにバスが来て、無事、出発となった。

遺跡に到着!

バスに乗車するも、わたしの他に乗っていたのは、どう見ても地元住民で、たった2人か3人の客を乗せたガラ空きのバスだった。

遺跡は、コリントス市中央から離れた郊外の、高い場所にあるらしく、道はだんだんと上り坂になり、バスは狭い住宅地へと入って行った。そう、団地の中をバスは走ったのだ。

しばらくすると、わたしは団地のどこか一角に降ろされた。バスの運転手さんは「あっちだよ」と言うように指をさし、そのまま走り去って行った。

わたしは一人、ポツンとその場所に取り残されてしまい、帰りのバス停はどこにあるのだろう?と、一瞬、不安になったが…とりあえずバスの運転手さんが指さした方向へ歩いてみた。すると…

うわ! 

急に目の前が開け、遺跡群が目に飛び込んできたのだった‼ それは、心の準備をする間もないほどであった。

遺跡の犬?!

遺跡の駐車場を通り過ぎ、チケットを買って入場。驚くことに、遺跡内には2匹の野犬がいた。遺跡内を自由に走る。係員は何もしない。

フンをしたら、どうするのだろう? (ひぇ~)

と、思ってしまう。が、まあ、今のところ、ギリシャの野犬は人には向かってこない。みんな、穏やかだ(ということは、ここでも誰かがエサをやっているのだろうか?)

とにかく、犬は、トコトコどこかへ行ってしまった。そんな姿を見て、人間は、ロープが張られ、立ち入り制限されて、自由がないなぁ~なんて思ってしまう。

犬は遺跡の中を自由に歩き回り、どこかお気に入りの場所でのんびりしているに違いない。

下写真:グラウケの泉周辺で寝そべる犬

コリントス遺跡

 

おまけ

実は、バスから降りて遺跡へ向かう途中に、バス停らしきものがあったので、写真に撮っていた。

コリントス遺跡 バス停

 

最初、これが何なのかわからなかったが、屋根の部分に「BUS STOP(バス停)」と書いてあるのに気づき、衝撃が走った。

どこ行きのバスが来るのか不明であり、また実際、それが機能しているのかもわからない(わたしがバスから降ろされたのは、このバス停から少し離れた場所であり、そこにはバス停は見当たらなかった)。

下写真:アクロ・コリントス山とバス停

コリントス アクロ・コリントス山

 

因みに、帰りの、コリントス市中央行きのバス停も、このような外観であった(後ほど詳しく書きます)

つづく

冒頭写真:アクロ・コリントス山

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