ひとり旅日記 ギリシャ

女ひとり旅日記 ロードス島 スミス山見学 ギリシャの旅42

バス停からスミス山までの道

なんとか、スミス山の近くまで来れたらしい。

ホッ!

下車したのは、特にこれと言って特徴のない、郊外の町だった。ちらほらと、お店や食堂がある。ここからは、しばらく遺跡まで歩かねばならない。

それにしても、バス停がよくわからない場所だった。帰りのバス停がどこにあるのかもわからないし、どこで帰りのバスのチケットを買うのかもわからない。尋ねようにも、周りにほとんど人がいないので、先に遺跡へ行くことにした。(もし、帰り、尋ねる人が誰もいなければ、食堂できいてみようと思った。)

茶色い遺跡案内の看板は、さっき、バスの運転手さんが教えてくれた道を指し示していた。バス道路から離れ、しばらく歩くと住宅地になった。

ロードス島 スミス山への町中の案内板

 

住宅地の中の歩道には、ハイビスカスの花のタイルが埋め込まれている。

なぜ、ハイビスカス?

ロードス島

 

ロードス島

 

ちょっと意外な気がした。この辺りの「町の花」だったりして・・・? 見まわすと、たしかに?!家々の庭にハイビスカスが咲いていた(笑)。

目指すのはアクロポリスだったが、歩くうちに、いくつか他の立て札も出てきた。その中の一つに、「Hellenic house」というのがあった。わたしは興味を覚え、もし近かったら、チラッと見てみようと思った。

看板の矢印の方向へ脇道を進むも、途中でわからなくなった。草の生えた空き地に車が停まっており、2,3匹の犬がいた。つながれておらず、飼い犬なのかわからない。もし、噛まれでもしたら、大変である。わたしは引き返した。

他にも、看板が出てきて行ってみたが、途中でわからなくなり、結局、寄り道はせず、アクロポリス一本で行くことにした。

バス道路を離れてから、人を見かけないので、道を尋ねることもできないのだった。

さらに歩いていくと、左手に草地が見えてきた。かなりの広さだ。木々も生い茂っている。

ロードス島 スミス山へ

 

しばらく歩くも、草地は途切れることなく続き、どんどん人里から遠ざかっていくようで、一人、心細くなってきた。

本当にアクロポリスに行けるのかな・・・

不安がつのる中、観光客が来ないかと振り返ってみると、草地の中を、犬の散歩をさせている女性が一人、気持ち良さそうに歩いてきた。

人だ!!(笑)

そして、その女性のリラックスしている様子に安心した。

看板通りに進んでいるし、道は間違っていない・・・

気をとりなおし、さらに、しばらく歩くと石の塊が見えてきた。

ひょっとして、これは・・・?

ロードス島 スミス山へ

 

さらに歩くと、木々の向こう側に石の建造物が見えてきた。人の姿も見える。

ロードス島 スミス山へ

 

スミス山、アクロポリス到着

さらに近づくと、古代スタジアムが見え、人々がいるのが見えた。

やったぁぁー! 着いたぞぉぉー!

ロードス島 スミス山 古代スタジアム

 

そして、高台に神殿の柱の一部がチラッと見えた。

アクロポリスだー!! 

緊張が解け、思わず頬がゆるむ。神殿の柱を見て、こんなにホッとしたことはなかった。

まずは、古代スタジアムに向かう。入場料はなかった。フリーである。

ロードス島 スミス山 古代スタジアム

 

現地の観光マップによると、紀元前3~2世紀ごろのものだそうだ。

ロードス島 スミス山 古代スタジアム

 

こうして見ると、まっすぐな、美しい石のラインがよくわかる。

ロードス島 スミス山 古代スタジアム

 

ロードス島 スミス山 古代スタジアム

 

遺跡だが、遺跡という感じがしなかった。地元民の広場/公園という感じだ。近所の子供たちが自転車で来て、中で遊んでいたり、スタジアムの中をウォーキングする人たちもいる。2000年以上前の昔の遺跡だが、こんな風景を見ていると、現代の日常に溶け込んでいて違和感がない。

ロードス島 スミス山 古代スタジアム

 

スタジアムの横には、大理石のオデウム(奏楽堂)があった。コンパクトで可愛らしい。

ロードス島 スミス山 オデウム

 

神殿は、オデウムの背後の高台に建っている。残念ながら、柱は鉄柵で囲まれていた。

ロードス島 スミス山

 

ロードス島 スミス山

 

この神殿の立つ高台から、オデウム、スタジアム、さらに遠くの海まで見渡すことができた。木々が生い茂る、広々とした草地も見渡すことができ、自分がここに至った経路も知ることができた。(冒頭の写真)

 

ロードス島 スミス山から見える海

 

しばらく景色を楽しんだ後、まだ空は明るかったが、余裕をもって帰ることにした。いつのまにか、遺跡の訪問者も数えるほどに減っており、わたしには、最後の一人になる度胸はなかった。

つづく

スミス山見学の詳細はこちらです。

 

おすすめ記事