ひとり旅日記 ギリシャ

女ひとり旅日記 ナフプリオン 考古学博物館 2 ギリシャ旅166

◆膨大な展示の中から、個人的に惹かれたものを紹介します。””内は、博物館の説明をざっくり和訳しています。一部、ガラスの反射や暗くて不鮮明な画像があります。ご容赦下さいませ。

考古学博物館の見学 2

”印章、紀元前2700年~紀元前2200年、⑮⑰蛇紋石製、アシニ(アスィニ) ⑯⑱ステアタイト製、アシニ(アスィニ) 指輪型印章、ティリンス…”

ナフプリオン考古学博物館

 

※アシニ(アスィニ)とは、ナフプリオンより南東の海岸沿いにあった古代都市らしい。

こちらも、”印章、おそらく紀元前2700年~紀元前2200年” のもの。

ナフプリオン考古学博物館

 

印章は、指輪型や吊り下げ型など、いろいろな形があるのだな、と感心。(今回のギリシャ旅とは関係ないが)古代オリエントの国々では、転がすタイプの円筒印章も使われていたな、と思い出した。

”線文字Bの粘土板、ティリンス、紀元前13世紀~紀元前12世紀”

ナフプリオン考古学博物館

 

※線文字Bとは、紀元前1550~1200年頃まで、ギリシャ本土、およびクレタ島で使われていた文字である。

”戦車の場面が描かれたクラテル(の断片)、ティリンス、紀元前14世紀”

ナフプリオン考古学博物館

 

※クラテルとは、ワインと水を混ぜるのに使われた大型の甕(かめ)のこと。(古代ギリシャではワインに水を混ぜて飲んでいた)

“テラコッタの女性像(3体)城塞の低層部より出土、ティリンス、紀元前12世紀”

ナフプリオン考古学博物館

 

上段の左右の女性像は両腕を上げているが、中央下の像は、腕が翼になっているのだろうか? いずれも、服装や装身具は凝っていることがわかる。

”鳥が描かれた漆喰の供物台、ティリンス、紀元前1600年~紀元前1300年”

ナフプリオン考古学博物館

 

不思議な図柄。鳥は神聖視されていたのだろうか? 丸みを帯びた形に描かれ興味深い。植物が生えた岩(?)の独特の色彩(青・黄・赤茶)を見て、サントリーニのアクロティリ遺跡の壁画に描かれた岩も同じ色をしていたな、と思い出した(後ほど、アテネ編でご紹介します)。

下写真:右 ”テラコッタの女性頭部、アシニ(アスィニ)の貴婦人、紀元前12世紀”(実物はなく写真の展示) 下写真:左奥 ”テラコッタの女性像、ティリンス、紀元前12世紀”(実物はなく写真の展示) 下写真:左手前 ”テラコッタの女神像。ミデア、西門…、紀元前1250~紀元前1200年”

ナフプリオン考古学博物館

 

※(自分なりにネットで調べたところ)ミデアの遺跡は、おおよそナフプリオン~ミケーネ間の中間辺り(やや東)に位置し、ミケーネ時代のサイクロプス式石積の要塞跡が残されている。近くにある王家のトロス式墳墓(デンドラ遺跡)からは、ミケーネの戦士のブロンズ製甲冑(鎧と兜)が見つかっているそうだ。

下写真:古代の様々な道具

ナフプリオン考古学博物館

 

ナフプリオン考古学博物館

 

ナフプリオン考古学博物館

 

ナフプリオン考古学博物館

 

石の道具、動物の骨から作った道具、金属を加工して作った道具…などの、古代のさまざまな道具を見学するうちに…現れたのが、こちら‼

パステル・カラーの小花のネックレス(ミデア、紀元前1500年頃)

ナフプリオン考古学博物館

 

えっ!

パステル・カラー?!

わたしは目を疑った。しかも、かわいらしい小花…!?

「このネックレスだけ、時代が違ってない?」なんて、意表をつかれてビックリ‼

ズームで撮影。

ナフプリオン考古学博物館

 

つづく

冒頭写真:古代の様々な道具、ナフプリオン考古学博物館

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