目次
トラブル回避の工夫 10のアイデア
ここでは起こりうる想定内のトラブルを予想し避けるための工夫をまとめました。
1. スーツケースよりも(機内持込み用)バックパック?!
今のところ、ひとり旅は機内持込できるバックパックを利用しています。気に入っている点は次の通りです。
- 到着空港でロストバゲージ(荷物が行方不明)のトラブルなし
- 周遊・移動の多い旅には便利
- 引きずらないので移動がラクで早い
- 背負って歩けるので両手が自由
しかし、持っていくものを厳選すること、しわにならない服を選ぶこと、長時間背負い続ける旅はしないことなどに気をつける必要はあります。
他には、キャスター付きバックパック(機内持ち込み可能)もありますね。道が悪ければ背負い、疲れたら引きずって運べます。重さと背負い心地を試してみるのもよいでしょう。
2. 荷物には鍵をかける
バックパックやウエストポーチ、軽装時の小ぶりのバッグなどのチャックやポケットには気をつけましょう。電車やバス内でのスリに要注意です。
私の体験
初めてひとり旅をしたスペインでバックパックのチャックに南京錠をつけていました。大げさな気もしましたが、背中は見えないのでないよりはいいかと思いました。
スペイン滞在最後の夜、グラナダからマドリードに夜9時に到着。周りは薄暗くなっていました。ぐずぐずしていられません。
短い間でしたが地下鉄に乗りました。視線に気づいたところ、バックパックを見てチッと舌打ちされました。
鍵のおかげで何事もなく乗り切れたのだと信じています。(鍵はなくさないように注意しましょう)
鍵の他には、例えばチャックの取っ手が二つある場合は、取っ手の穴に安全ピンを通して安全ピンを外さないとチャックが開かないようにしていました。
背後など目が届かないところならば、通す安全ピンの数を増やすこともできると思います。
これはある程度防犯にはなると思いますが、絶対ではありません。荷物は可能な限り後ろに背負うことは避けましょう。背負わなければならない場合は、鍵などの対策もしておきましょう。
3. スリや泥棒に狙われやすい人にならない
スリや泥棒に一度標的にされたら、振り切るのは難しいでしょう。はじめから標的にされなければ安全度はぐっと上がるものです。
1. 服装
日中、しゃれた服装で化粧もばっちり、日傘や帽子で日焼け対策などしていれば周囲からかなり浮いた存在になります。旅行の間はカジュアルで周りに溶け込めるような恰好がいいでしょう。
2. 立ち振る舞い
ソワソワ・キョロキョロしたり落ち着きがなく不安そうにするのはやめましょう。すきを見せているのと同じになってしまいます。
このような状態で、周囲の様子を気にすることなく地図を見たり、道に迷ったと途方にくれた雰囲気は出さないようにしましょう。
道に迷っても堂々とした態度を演技し、信用のおけるお店の人などに道を尋ねましょう。
こういう時は自分から尋ねることが大事です。尋ねる人を自分で選択しましょう。
動揺している様子を観察して近寄ってくる人の中には、よからぬ考えを抱いている人がいるという可能性を頭に入れておきましょう。
4. シエスタの時間は注意する(シエスタのある国のみ)
シエスタのある国では、その時間帯はほぼ観光客しか歩いていない場合があります。
その場合、観光地から離れたり、一つ路地が違うだけで人影がなかったりしますので、注意してください。
時間中、店は閉まりますが、スペインのバルならば開いていたりします。
わたしの体験
道に迷って地図を広げたわたしに近づいてきた男性
スペイン南部でのこと。白い町並みの中どの通りも同じように見え、感覚で歩いていた私はたちまち迷子になりました。
周りに誰もいないと思っていたところ、どこからともなく男性が現れ、たいそう親切に道を教えてくれました。
お礼を言って立ち去ろうとすると、「バルでお昼食べたいんだよねー」と手を出してきてお金を要求するのです。周りに助けを呼ぼうにも人がいません。しかたなくワンコイン渡しますと、「もっとくれよ、オレ、ビールも飲みたいからさー」というのです。
抵抗したら何をされるかわからない、お金で済むことならば・・・助けてもらったのは事実だし・・・と結局当時のレートで180円ほど彼には支払いました。ちょうどシエスタの時間帯でした。
5. 人が集まる所にはスリも寄ってくる
世界中どこでもそうです。(電車・バス・広場・イベント・祭りなど)
かばんを背中に下げず前側に下げ、目を離さないようにしましょう。
かばんを肩掛けにし、必要あらばさらに手を添える、抱きかかえるなどしましょう。
わたしの体験 (スリ未遂)
9月のスペイン・バルセロナ、ランブラス通りでのこと。(繁華街の大通りとして有名です)
シエスタ後の夕方、一気に人が出てきて通りはまっすぐ歩けないほど人で埋め尽くされていました。
すると前からおばあさんが来て何か叫びながら私の鼻先へ何度も手を突き出してきました。驚いてよけようとしましたが、人がいっぱいで動けません。
おばあさんの叫びと手の動きに圧倒され一瞬立ち尽くしたとき、何か肩掛けバッグに違和感がありました。後でよく見てみると刃物で一部切られていました。
群衆の中で日本人の顔は目立つのか、早くから目をつけられターゲットにされていたようです。
私の体験
ギリシャ・アテネ初日。ホテルの道を尋ねた女性より、「電車・バスの中では片時も荷物から目を離さないように、荷物は必ず背中ではなく前側に持ってくるように」と強くアドバイスをされました。
6. タクシーについて
タクシー乗り場から乗るか、最寄りのホテルで手配をしましょう。
車内は密室になりますし、人の目が届きにくい空間となります。何かあった場合、助けを呼びにくいシチュエーションです。気軽に町中で拾うのは避けましょう。信用のおけるタクシーなのかわかりません。
7. 緊急時の現地の言葉
ガイドブックや外務省「海外安全ホームページ」の国別海外安全情報に緊急時の現地の言葉が載っていたりします。とっさの一言は暗記して言えるようにしておきましょう。
単語帳や翻訳機、携帯があればなおいいですね。英語が思ったほど通じない国もありますので、用意しておくといいでしょう。
8. 現地でわからないことは素直に人にきく
準備をいくらしても、実際現地に行ってみなければわからないことは沢山あります。
今は携帯などである程度調べられるとは思いますが、現地の人に思い切って聞いてみるのもよいでしょう。
ひとり旅ではそういった場面がたびたび出てくると思います。その場合の尋ね方、教えてもらった時のお礼の言い方をマスターしておきましょう。
私の体験
スペインの世界的に有名な観光地グラナダで列車の切符を買った時のことです。
窓口のおじさんが全く英語がわからないスペイン語オンリーの方でした。マドリードまでの切符を買いたいことは伝えましたが、「今日(オイ)」がスペイン語で言えず身振り手振りも通じませんでした。
結局、後ろに並んでいた女性がみかねて助け舟を出してくれましたが、後になって思えば、そういう時には素直に周りの人に自分から助けを請うべきだったと思っています。
9. 大切なものは分散して携帯する
クレジットカード・重要書類のコピー・緊急連絡先などは複数用意し、荷物に分散して携帯しましょう。
複数のカバンにわけたり、自作で服の裏側などにポケットをつけたり、ポケットにファスナーやボタン、強力なマジックテープをつけておくなど、工夫が必要です。
現金も複数に分けて携帯しましょう。
10. 安全・安心はお金で買う感覚をもつ
旅行の費用は安ければ安いほどお財布には優しいですが、ひとり旅・個人旅の場合は、全てにおいて安さよりも安全・安心を重視しましょう。
例えば、どの航空便を選び(現地着は昼間か?)、どのホテルを予約したか(ホテル周辺は安全か)など、準備段階のこういった一つ一つの選択が旅の安全につながっていきます。安全・安心を優先して準備していきましょう。
海外旅行で体調不良になりにくくするには?
旅中は時差ボケ・睡眠不足、慣れないための気疲れや緊張、また高揚感とは裏腹に思わぬ負担が体にかかりがちです。体の不調でせっかくの旅が辛くなってしまうのはもったいないですね。ここでは体調管理のコツをまとめてみました。
体調管理を徹底しよう 15のアイデア
- 旅行の1~2週間前から体調を整えておく。
- 機内ではマスクを着用する。(乾燥と風邪予防)
- むくみはストレッチ・ツボ押し・締めつけない服装で対処。
- 現地到着日は早めにチェックインし、体を休める。
- 水は買って飲む。
- 冷房のかけすぎに気をつける。
- 暑い気候では体を冷やすものばかり摂取しない。
- スケジュールを詰め込みすぎない。
- 充分な睡眠をとる。(寝不足はNG!)
- 旅程に中休みの日(例えば、何も予定を入れない日)を作る。
- 腸活を心掛ける。(例えば、ヨーグルトは毎日とるようにする)
- 体温調節ができる服装を心掛ける。(天候や昼夜で気温差がある場合など)
- 食事量を調節する。(料理のボリュームがありすぎる場合が多いので予め減らしてもらう)
- ビタミンCをとる。(オレンジを度々入手しておく・風邪予防)
- 早寝早起きを心掛け、暴飲暴食は避ける。(周遊旅は基本!)
不調を訴えるには
頭痛・腹痛・熱・風邪・吐き気・下痢などの各症状を、持病がある場合は、あらかじめ病名や服用の薬などを英語や現地語でわかるようにしておきましょう。
体調が崩れたら
体調が崩れたら休むのがベストです。体調の回復を早めます。また、少し重い場合は、ホテルに事情を話しておくのがいいでしょう。
- 無理はしない(さらに悪化する可能性あり)
- 予定はキャンセルする(不調なときにトラブルが起こりやすいかもしれない)
- チェックアウトぎりぎりまでホテルで休む/ホテルに事情を話す
- 早めにチェックインさせてもらい休む/ホテルに事情を話す
- 尋常でない不調ならば、海外旅行保険の窓口に電話する/ホテルのスタッフに声掛けする(病院へのタクシー、もしくは救急車を手配してもらうなど)
私の体験
初めてのひとり旅、スペイン・アンダルシアにて
8月の一番暑い時期、観光地近くのお店で凍らせたペットボトルを売っていました。それ以来、手放せなくなりその街を離れるまでいつも携帯していました。
そしてグラナダまでの約3時間のバス旅で一度休憩をはさんだ後、突然の腹痛に襲われました。まさか!と思いましたが、後の祭り・・・結局、オリーブ畑の中の一軒家(バル)にバスは急遽止まってくれ、何とか事なきを得ました。
グラナダに到着後はホテルから動けず、予定は1日ずらすことになりました。
私の体験
ギリシャで冷房による不調。現地で薬を調達し予定を一つキャンセルしてギリギリまでホテルで寝てました。その後無理のない範囲で動いていましたが、治るのに5日間くらいかかったと思います。
海外旅行保険を利用した体験は別記事「海外旅行ひとり旅 ここから準備を始めよう!心構えと注意点9つ」の「海外旅行保険を申し込みましょう」で書きました。ご覧ください。
おわりに
いかがだったでしょうか?
実際、現地に行くといろいろなことが起こると思います。ここでまとめたことはほんの一部の情報で、訪問する国によって事情は変わってくると思います。
外務省のHPの他にも、ガイドブック・旅行サイト・口コミなどから正しい情報を集め、ご自身の旅に役立ててください。