真っ昼間のナフプリオン
さて、考古学博物館の見学が終わるも、日はまだ高く、バスの出発時間までには、かなりの時間が余っていた。どうしようかな…と思うも、わたしはまだ、青空の下、ナフプリオンの海を見ていないことに気づいた。
そうだ! エーゲ海ブルー‼
これまで日中は、いつも遺跡見学をしていたので、夕焼け色の海しか見たことがなかったのだ。そうと決まれば、考えるより先に「ヤシの木の海岸通り」へ、足が動き出す。そして…
うわー‼
ナフプリオン、初めての「エーゲ海ブルー」に感動!
夕焼けの海もステキだけれど、真昼の海もとってもきれい‼ ヤシの葉の影もくっきり‼
影の主は、この子。青い空に青い海のナフプリオン、とっても新鮮!(わたしだけ?)
さあ、お次は、ヤシの木たちの撮影へ。この一直線に並んだヤシの木たちが公園のシンボルになっている。
海を背に振り返ると、満開のブルーの花。近寄ってみると…
ルリマツリだった。ギリシャのルリマツリは大きく育って元気だな~と驚く(偶然にも、わたしはこの花を気に入って、鉢植えを育てているが、こんなにたくましくは育たない)。
水際はこんな感じ。岩がゴロゴロ。
海辺の散歩道へ
日差しがチクチク痛かったが、美しい「エーゲ海ブルー」につられ、そのまま海辺の散歩道へ足をのばす。
女の子2人、誰もいないと思っていたが、日影一つない、船着き場の旗の下に。
真昼の太陽の下、全く違う雰囲気の海辺の散歩道。
サボテンが、心なしか生き生きしてるよう~♪(笑)
美しい青の世界に染まる。
岩のトンネルに入り、振り返ったところ。
そして、向こう側。真正面の崖上には「パラミディの城跡」がそびえる。
トンネルを抜けたところ。岩のオレンジと海の青緑の対比が美しい。
目が覚めた‼
そして…
うっわー! 目が覚めるようなブルー!
まるで、ゼリーのような、さわやかなクリスタル・ブルー‼ ナフプリオンの海は、こんな色も見せてくれるんだ、と感動‼
潮風で、いっそう折れ曲がってしまった松。ギリシャの海岸には思いのほか、松の木が群生していて親しみがわく。
水際へ下りる小道を発見。行ってみよう!
水際までしっかりブルー。まるで、透明な青いインクで着色されているよう…。
うわー‼(もはや、美しすぎて、言葉が出ない)
オーブンの中…
さて、美しい海に心から感動し、歓声を上げながらここまで歩いて来たものの、実は、海辺の散歩道へ足を踏み出した瞬間、わたしは激しい後悔の念に襲われていたのだった…と言うのも、恐ろしい太陽の熱射に包まれ、息は苦しく(ホテルのオーナーのお姉さんの言う通り)、まるでオーブンで熱せられた空気の中を歩くようで、瞬く間に全身が汗にまみれ、服が皮膚に貼りつく様子に驚いたのだった。(夕方とは、まったく違う。地元の人々(子供を含む)が、夕方になってから、外に出てきて散歩を楽しんだり、遊んだりするのは、このような理由があったのだ…)
うわぁ…、だから人がいないんだー‼
そりゃ、わざわざ、こんな暑い中、誰も歩きたがらないよなぁ…と、たまらず、引き返そうと思ったが、結局、エーゲ海ブルーへの好奇心が勝ったのだった(笑)。あの、岩ツバメさえ、飛んでいなかった…彼らも暑さを避け、お昼寝をしていたに違いない…。
強者(つわもの)たち
しかしながら、小石のビーチ近くの岩場で、人を発見した‼
たしかに、海水浴日和だよね~、気持ち良さそう~♬
と思ったが、それよりも、この普通ではない、狂気の暑さの中「泳ぎに行こうぜ!」という彼らの発想・行動力に驚き、感心した(日が傾いてからでも、十分楽しめると思うけれども…)。
まあ、とにかく、ギャップの差(涼し気でさわやかな、青い青いエーゲ海ブルーと、溶けて蒸発してしまいそうな狂気の暑さ…)に、驚嘆した一件であった…そんなことを思いながら、なるべく汗をかかないよう、体力を消耗しないよう、わたしは街を目指した。
下写真:松の木のトンネルとサボテン(海辺の散歩道)
冒頭写真:船着き場の2人の女の子(海辺の散歩道から)、ナフプリオン